今治駅から菊間駅へ

 今治市は、2005年に12市町村が合併したため4つの駅が加わりました。波止浜〜波方〜大西は今治を代表する産業のひとつである造船所のクレーンが立ち並び、大西を越えると穏やかな斎灘を望む路線となります。






波止浜駅

 相対式2面2線の波止浜駅は1924年12月1日に開業。予讃線が今治から大西まで最短距離ではなく、波止浜と波方を回っているのは、波止浜が鍵になっています。20世紀初頭の波止浜は塩田によって財を成した人々が多く、政治力も強かったため、民間で鉄道会社を作ろうという動きさえありました。この活動は実現しませんでしたが、予讃線を敷設する際に、波止浜の声を無視することはできず現在のように大回りする路線になりました。また、波止浜駅は、線路が塩田を横切るのを避けたため、波止浜の中心からも波方の中心からも離れている現在の場所に決められました。

 プラットホームはカーブにあるため、振り子式電車の撮影ポイントとしても有名です。

今治駅→波止浜駅

 今治駅から波止浜駅は5.2km。自転車だとおよそ20分です。鉄道高架沿いに新しい道路があるため迷うことなく進めます。自転車通行可の歩道は狭いところもあり注意が必要です。途中でしまなみ海道自転車道へ向かう分岐もありサイクリストが多く走っています。この分岐から波止浜駅は0.8km。のどかな駅にふらっと立ち寄ってみるのもサイクリングの醍醐味でしょう。


波止浜駅

波止浜駅の構内

下り方向

上り方向


跨線橋

来島海峡大橋が見えます

駅に到着する普通列車

松山へ向かう普通列車

波方駅

 相対式2面2線の波方駅は1960年3月1日に開業。波止浜駅が不便な場所にあるため、波止浜駅と大西駅(旧大井駅)の中間地点に無人駅を設けるように懇請が続けられて、今治商工会議所の後援を得て、ようやく設けられました。駅が設置された当初は、単式1面1線の小さな駅でしたが、その後の改修で交換可能な駅となりました。

波止浜駅→波方駅

 今治駅から波止浜駅は3.2km。自転車だとおよそ15分です。線路から少し離れた、道幅が広い県道を通ります。コンビニなどもあり走りやすい道です。


波方駅

駅へ続く線路

ベンチがあるだけのシンプルな駅

駅名標


新しい駅なので造りが簡単

向かいホームへの移動は不便

高松行きの普通列車

カーブを抜けて駅に到着します

大西駅

 相対式2面2線の大西駅は1924年12月1日に開業。開業当時の名前は伊予大井駅でした。1955年に大西町が発足したことにより大西駅へと改称されました。1970年になると乗降客数が少ない駅を無人駅とすることが決まり伊予亀岡、富田、桜井が無人駅になりました。大西駅も無人駅になるはずでしたが、乗降客が基準に近いことと造船所の発展を見込んで有人駅として残りました。周辺は住宅地で、造船所の寮なども多くあります。しばらく有人駅として続いていましたが2010年に無人駅となってしまいました。

波方駅→大西駅

 波方駅から大西駅は4.6km。自転車だとおよそ20分です。線路沿いの道になります。大西駅周辺には造船所があり、海に目を向けると巨大なクレーンが立ち並ぶ姿が見えます。駅前周辺は旧大西町の繁華街で、乗客で駅が賑わっていた頃を偲ぶことができます。


洋風デザインの大西駅

大西駅の構内

1番乗り場

上り方面


跨線橋から下り方面

到着する普通列車

伊予西条行き

住宅地を通ります

伊予亀岡駅

 単式1面島式1面のこの駅の周辺は1889年から1955年まで亀岡村でした。伊予亀岡駅は1925年6月21日に開業し、当日は花火をあげて開通式が行われました。今治市内の中等学校へ毎朝三里(約12km)の道を通っていた生徒達が通学に利用するようになり、戦後は松山や今治に花嫁修業に通う女性も利用したそうです。また鉄道開通によって、亀岡尋常高等小学校が移転改築して、その跡地に子牛市場ができました。市場では、越智郡全体の子牛を扱うようになり、月に120〜130頭まで取扱量が増え、関西にまでその名が知られたものでした。

大西駅→伊予亀岡駅

 大西駅から伊予亀岡駅は6.8km。自転車だとおよそ30分です。県道から国道196号線に合流します。田園風景と斎灘沿いの海岸線が広がる区間です。交通量が増えるので注意してください。途中の星之浦海浜公園は穏やかな海と砂浜が広がる公園です。


伊予亀岡駅

亀岡駅の構内

プラットホーム

駅舎


ひなびたベンチ

上り方向の線路

通過中の特急列車

松山へ

菊間駅

 千鳥配置相対式2面2線の菊間駅は1925年6月21日に開業。開業当時は鉄道がここまでだったため、最終下り列車は菊間で一夜を明かして、翌朝の上り第1便となっていました。遍照院裏の大師山トンネルが機関庫代わりでした。

 菊間駅は駅と港湾が近かったため、四国内の鉄道用燃料石炭の陸揚地として、貯炭能力3,000トンの貯炭場が設置されました。これにより海運業が発展し、菊間瓦の販路拡張にも繋がりました。また、旧菊間町には10のトンネルがあります。予讃線のトンネル総数は51で、菊間内のトンネルが約20%を占めています。昭和の時代には一部の特急も停車していた大き目の駅です。

伊予亀岡駅→菊間駅

 伊予亀岡駅から菊間駅は4.6km。自転車だとおよそ20分です。太陽石油の製油所付近でゆるい勾配があります。菊間町は瓦が名産品で、いぶし銀の美しさと実用を兼ね備え愛媛県伝統的特産品の指定を受けています。菊間駅周辺には古い町並みが残り、鉄道が繁栄していた時代が偲ばれます。


独特の造形の菊間駅

菊間駅の構内

一番乗り場

下り方面


駅舎

跨線橋

停車中の普通列車

松山へ向かう特急列車

参考文献
波方町誌 編纂兼発行者 波方町誌編纂委員会
大西町誌 編集者 大西町誌編纂委員会
愛媛県史 地誌II(東予西部) 編集 愛媛県史編纂委員会 発行 愛媛県
菊間町誌 編者 菊間町誌編さん委員会
亀岡村誌 編集 愛媛県越智郡亀岡村誌編集委員会 発行所 亀岡村誌編集委員会
国分いまむかし 編集・発行 国分読書会


Top > 何をする? > 今治の無人駅めぐり


カーソルをあわせてフラッシュする画像はクリックで拡大表示します。

しまなみ海道の旅行・観光情報サイト「しまひと」は地元の旅行会社により運営されています。

運営会社:株式会社西日本観光 企画制作:インバウンド事業部